経済発展著しいインドのムンバイ。農村出身のメイド、ラトナの夢はファッションデザイナーだ。夫を亡くした彼女が住み込みで働くのは、建設会社の御曹司アシュヴィンの新婚家庭・・・のはずだったが、結婚直前に婚約者の浮気が発覚し破談に。広すぎる高級マンションで暮らす傷心のアシュヴィンを気遣いながら、身の回りの世話をしていた。
監督は、アメリカで大学教育を受け、脚本家としてヨーロッパで活躍するムンバイ出身のロヘナ・ゲラ。身分による差別が色濃く残るインド社会に変革を起こしたいという情熱で作られた本作は、2018年カンヌ国際映画祭批評家週間に出品され、GAN基金賞を受賞。
フランス仕込みのシックなインテリアや、ラトナが目を輝かせる布市場の路地など、ムンバイのおしゃれな一面も楽しめる。